お母さんからのお便り

安松幼稚園の雰囲気が
よくおわかりいただけると思います

記事カテゴリ:スマトラ島沖地震等の災害を通じて

平成17年1月
恥ずかしくも親の方が気付かされた次第です
年少きりん組 中島理加

 いつもお世話になり、有り難うございます。
昨日園から帰るなり、「お母さん、阪神大震災はな……」と、話し始めました。
地震で6433人もの人が亡くなったこと.はさまって動けなくなった事.家もテーブルもお洋服もみんなみーんな失ってしまった事など.一生懸命(たぶん)先生口調でお話ししてくれました。
そして「目つぶって、地震のことを考える気持ちになったんや!!」と。(黙祷のこと!?)
「そうやねー、今日は皆でお祈りしなあかんねぇ」と、恥ずかしくも親の方が気付かされた次第です。
3歳の我が子から、阪神・淡路大震災の話が聞けるとは驚きでした。
幼稚園では、こうした大切なお話を解りやすく話して下さるようで、とてもありがたく思っています。
こうした事の積み重ねで、人の心の痛みのわかる子になってくれればと思います。

平成17年1月

(伊藤先生から中島さんへの返信です)

周 り の 人 を 思 い や る 心 を
年少きりん組 担任 伊藤啓子

 寒さが厳しくなってきましたが、子供たちは、外でボール遊び.縄跳び.走りっこなど、元気一杯です。
さて先日は、慶人さんの家での様子を聞き、とても嬉しく思いました。
阪神大震災やスマトラ沖大地震などの話は、どの学年も心の教育として行います。
3歳児には、本当にわかりやすく話します。
こちらが、「こんな風になった人がいましたよ」というような第3者的な話し方だと、全く心に響かず、その場で火事が起こっているような「助けてー!!」と叫ぶ声があちこちで聞こえていることなど、ゆっくり時間をかけて伝えました。
子供達の中には、涙を流す子供もいました。自分のお母さんが倒れてきた木にはさまって動けずにいる。火は目の前まで迫ってきた。「あなたは逃げなさい。お母さんは後から行くわ!早く逃げなさい!」という状況になったとき、みんなはどうするか……と、考えました。
しばらくして「先生、慶くんは走って逃げる!それでお母さん助けてって言う!」と話していました。私もみんなに「お母さんお母さんと、泣いてくっついてばかりいてもだめ!勇気を出して逃げるのよ」と伝えました。
3歳は3歳なりに受けとめている顔をしていて、私も胸が一杯になりました。
慶人さんの心の成長をみなの先生で喜びました。



理事長先生の添え文
3歳児の子供たち、そして慶人さんの優しさ・感受性に脱帽です。
「日常、私達が当たり前と思っていることが、実はそうではなくて、色々な周りのお陰により支えられているんだ」ということを感じる心を、当園では育てていきたく思っています。
災害は悲しい出来事ですが、そういう折こそ、子供たちとしみじみと話す機会でもあります。慶人さんの年中をとても楽しみにしています。
フレーフレー 慶人さん !!

追伸;
私は、伊藤先生のこの返事のお手紙を見て、涙がこぼれました。
教室での伊藤先生と子供達の心の交流が頭をよぎったのです。子供達に色々なことを想像させ、優しい心を育んで下さる伊藤先生や当園の全ての先生に感謝します。

平成17年1月
3歳なりに理解ができて何か感じるものがあるんだ
年少きりん組 吉田裕子

 いつもお世話になります。
今回の募金の件を、稜生と話をしました。
「稜生はこんな生活をしているけれど、地震にあったお友達はこんな……な生活をしているから、稜生がお菓子を買うお金を1回でも多く我慢してお金を送ってあげれば、助かるお友達がいっぱいいる」等々.
全部が理解できているかどうかわかりませんが、稜生も、「伊藤先生が言うてた。こんなんなって、こんなんなって……」と説明していました。
そして「うん、わかった。お菓子買うの我慢して、お金を送ってあげる」っと。
その後スーパーへ行った時、どうするかと見ていると、一緒に行った近所のお友達は買ったのですが、稜生は買わずにいて、「買えへんの?」と聞くと、「だって我慢してお金送ってやらなあかんし、お菓子いらん、我慢する」と、言いました。
今まで買ってもらわないと、ぐずったりすねたりしていたのに、我慢してお友達の為に……えらい!!すごい!!と、スーパーで頭なでなで、ほめちぎりました。そんなことが何日か続き、我慢してお菓子を買わなかったお金とお手伝いを自分からしてためた分を、募金に持たせます。
まだ理解でけへんやろ…と思っていたのは親だけで、本当はすごい、3歳なりに理解が出来て、何か感じるものがあるんだと勉強させられた気がします。
……少し略……
最近は口も悪く、ますますやんちゃになってきました。でも少し思いやりの気持ちを持つことが出来た事は すごく嬉しいし、ずっと忘れないでいてほしいと思っています。
近所の他の園に行っている友達にも説明していました。「……やから我慢しいよ!!」と……他の子は????


理事長注;
インド洋津波に関する募金については、たくさんの協力を頂きました。お陰様で教職員とあわせて、\135,352円を 日本赤十字「スマトラ島 地震救援」に、郵便局から振り込みました。詳しくは理事長エッセイをご覧下さい。

平成17年1月
子供達の想いが届きますように
年中きく組 高野美和

今回のスマトラ島沖大地震や1月17日の阪神淡路大震災の話を、子供に時間をかけて色々お話下さいまして有難うございました。
今回のお話で、子供なりに色々考えていた様です。
家庭では大事なこととわかっていても、なかなか時間をかけて話す事が出来ませんが、園で色々お話し下さった事は、これからの子供の成長過程においてとても大切な要素になると感謝致しております。
これから機会があれば、この様に社会に貢献する事の大切さを子供と話し合い、自分達に出来る事を少しずつ重ねていきたいと思います。
子供達の想いが届きます様に!!

平成17年1月
教 育 の 奥 深 さ
年中ゆり組 堀江千尋

 川口先生、いつもご指導ありがとうございます。
金曜日、幼稚園から帰ってきて「タイのお友達が津波でケガをしたのに、薬もなく食べるものもないので困ってるから募金をしてあげないとダメだから、ママ100円ちょうだいね」と話してきました。
私なりに募金の意味を説明すると、「お財布に貯めてた100円あるから、タイのお友達にあげる」と言い、手紙を書きたいと言いました。タイのお友達は日本語がわからないと言うと、英語なら伝わるかなと思ったらしく、一生懸命どんな言葉がいいか考え「幸せになってね」という言葉を選んでいました。ご迷惑になると思いましたが、少しでも元気になってほしいと思った風花の心をむげにしたくなくて同封させてもらいました。
こんな風に、遠い国のお友達に対して優しい気持ちをもてる子供に育ってくれて、本当に嬉しく思います。
そして社会情勢を知り、他人を思いやる心を教えてくれる先生方の教育の深さに、改めて安松幼稚園に入園させて良かったと思いました。
こんな優しい心をもった子供たちがたくさん育っていけば、まだまだこの社会もすてたもんじゃないですね。
いつまでもこの心を忘れず育っていけるよう、親である私たちが優しくなり見守っていかなければならないと感じました。
これからもよろしくお願いします。

平成17年1月
ニュースなど 子供達に分かり易く かつ奥深く
新聞の切抜きなどを使って話して下さることに感謝
年中きく組 橋本美佳

 藤原先生 いつもお世話になり有難うございます。
一昨日、尚磨が園から帰ってきて制服を脱ぎながら「ママ、10年前、地震で大変だったんやなー。火事とかで死んだ人もいっぱいおったんやなー」と話し始めました。
藤原先生が10年前の阪神大震災の事を話してくれたとの事、尚磨なりに理解していて「その時パパもママも無事だったから、尚磨と惟里は兄妹になれたんやなー」と何とも尚磨らしい事を言うので、私も惟里のオムツを替えながら、涙が出そうになりました。
園では、いつもニュースなども子供達に分かり易く かつ奥深く新聞の切り抜きなども使って話して下さっている様で、とても感謝しています。
藤原先生、尚磨によく分かる様に話して頂いたお陰で、また心豊かにして頂いた事、心から御礼を言いたいです。
有難うございました。

平成17年1月
スマトラ島沖大地震への募金を通して
年中ゆり組 片木紀子

小学生の兄に小遣いをあげるようになってから、二人ともお金に対する欲求が増え、どのように教えていこうか思案していました。
ちょうど良い機会といっては失礼ですが、募金することで、自分が少し我慢することで、少し人の役に立てることを学んだように思います。
少ないお小遣いの中から、少ない金額ではありますが、協力させて頂きます。
お手数ですが、よろしくお願いします。



理事長注;
お金に興味をもつことは、子供のある発達段階において、非常に自然なことです。興味を持ち出した時に、無駄遣いをしないことや、お金の使い方によってはそのお金が生きまた死にもするということを、子供達の生活の中で教える必要があります。今回の募金は、本当に生きた教材となりましたね。多くのお母さん方にも、参考になる事と思います。

平成17年1月
様々なコメント(日本赤十字社の募金を通して)


お母さんや園児自身からも、様々な手紙をもらいました。ここに幾つかを紹介します。 



「お年始に頂いたお年玉の中から、スマトラ島沖地震で被災した人達の為にお金を送ろうね」と、子供達と話していた矢先の募金協力のお手紙でした。
一人でも多くの方に、薬や食料等が届く様、祈りを込めて寄付させて頂きます。

年少りす組 年長梅組 西納美加



少しだけですが、お役に立てれば嬉しく思います。
美佑と駿のおこづかいの一部です。
「少しずつでも小さな力を合わせたら、大きな力になって、みんなの役に立てるんやで」と……。
これからもそういう事を考えられる人に育ってほしいな……と、願っています。

年長桜組 藤井英美



大好きなトミカ1台分を我慢して募金すると言っています。

年長梅組 桜組 宮下規子



邦浩はお菓子を我慢しました。少額ですが募金します。

年中きく組 寺岡明枝



じしんでけがをしたおともだちに、とどけてください。

うめぐみ こにしみと



みんな学校へ行けるといいですね。えんぴつなど買って下さい。

年長桜組 大西彩加



わたしは、きょねんそつえんしたはしのみさきです。わたしもいもうとといっしょにぼきんします。

そつえんせい はしのみさきより



このおかねで、おともだちをたすけてください。

うめぐみ すぎむらりょう



スマトラとうじしんでこまっている人たちのために、やくだててください。

うめぐみ ふじはまちあき



スマトラ島沖地震の話を聞いた娘は、お手伝いをして、もらったお金を募金したいと言い出しました。短い期間でしたので少ししか出来ませんが、少しでもお役に立てていただきたいと思います。 

年長桃組 棚瀬絢音



スマトラ島沖地震の甚大な被害を見ると、このあたりでも南海地震がおきたらどうなるんだろうと思い、大変恐ろしく思います。少しでもお役に立てたらと思い、家族で話して募金に協力することにしました。

年長梅組 北浦美紀