理事長エッセイ

先生の熱意と指導力が安松幼稚園の誇り

平成18年8月
理事長 安井俊明
自分の体を通しての経験でしか獲得できないもの
そしてこの体験にこそ 将来につながる鍵がある

 当園の1学期の最大の行事は6月末のお楽しみ音楽会であり、2学期は運動会・生活発表会、3学期は作品展などです。
 行事の練習や本番を通して、先生方の真剣さ・情熱が子供達に通じ、年少・年中・年長と学年が進むに連れて、園児達の精神面が強くなり躍動していきます。
 先ずはこの6月のお楽しみ音楽会(年長の保護者のみ生での鑑賞)のお母さんの感想からお読み下さい。



(1)年少さんからみた音楽会


年少りす組 石田直子

 藤原先生、いつもお世話になりありがとうございます。
昨日は音楽会ということで、前々から楽しみにしていた倫太郎は大張り切りで、朝から「今日は、ご飯いっぱい食べて頑張るわな!!」と、モリモリ朝食を食べ、バス停まで自分の歌はもちろん、他のクラスの曲まで口ずさんで歩いていきました。
 帰宅後も、「年長のお母さんいっぱい来てて、ドキドキしたわ。でも間違えなかったで。楽しかったわ!!」と嬉しそうに、目を輝かせて話してくれました。
 大勢の人の前で何かをするという経験を今までした事がなかったので、緊張はしていたものの、クラスのお友達と歌を歌う楽しさと、鑑賞の保護者の方々からの拍手を頂いて、大きな充実感と自信を得たのだと思います。
 先生方のご指導のもと、こうして沢山の事を幼稚園で学び成長していくのだなと、子供の姿を見て実感しました。



(2)年長で初めて見た音楽会は鳥肌もの


年長桜組 加藤志穂

 諒真がいつもお世話になっております。
先日は楽しみにしていた音楽会、無事に歌えて本当に良かったです。
 年長で初めてホールで見ましたが、子供達の一生懸命な姿にとても感動し、鳥肌ものでした。
 ただ真面目に歌うだけでなく、指揮の先生を見て、歌詞の意味を理解し、感情のこもった歌に、心打たれるものがありました。
 子供達のやる気に驚きあそこまでに指導頂いた先生方に感謝するばかりです。
ありがとうございました。



(3)心をこめた歌声に涙が


年長梅組 向井明子

 音楽会、お疲れ様でした。
今回初めて生の歌声を聞かせて頂き、本当に感激しました。
子供達の真剣なまなざし一生懸命な姿に胸が熱くなりました。
年長では心をこめた歌声に涙がこぼれました。
きっと子供達も歌い終えた後には、大きな充実感達成感があったことと思います。音楽会を通して、また成長したことを嬉しく思います。
私もお母さんコーラスで、同じ舞台に立てたことを、とても光栄に思いました。


 先生方がいつも誠心誠意、真剣勝負で子供達に御指導頂き、心から感謝します。
その結果、ここまで素晴らしいものができたと思います。
ありがとうございました。



(4)熱にも負けない強い気持ちが育って
―― ここまでしてくれる幼稚園はどこにも無い ――


年長梅組 松田みゆき

 伊藤先生、細川先生へ
ご心配おかけしましたが、熱も下がり食事も普通に
……少し略……
 お礼の言葉が後になりましたが、心温まる素晴らしい音楽会をありがとうございました。
 子供が熱を出した時は、どうなる事かと心配で夜も眠れませんでした。
家で練習している姿などを見ていただけに、せっかくここまできたのに、皆さんの前で歌えないなんて可愛そうで、代わってあげたい気持ちでいっぱいでした。
 音楽会当日も熱が上がり立っている事も出来なかったのに、座薬を入れてまで熱を下げて出席させるべきなのかすごく迷いましたが、歌っているわが子の姿を見て、その迷いは吹っ飛びました。子供の歌いたいという強い気持ちを大事にしてよかったです。(理事長注:音楽会当日の朝、「高い熱が出ました」という電話が入りました。園からは、「子供の健康を第一に考えて下さい。また子供の体力・精神力を一番よく把握されているのはお母さんですから、最終判断はお母さんにまかせます。少しでも熱が下がったらいいですのにねぇ。」と、応えました。)
 歌うたびに、後ろに先生が立ってくれて、(理事長注:万一高熱でフラフラっとした場合に、さっと抱きかかえられるように…)安心して見ることが出来ましたし、最後の園長先生の「今日は40度の熱にも負けずに、お友達と心を一つにして歌った子供がいます…」というお言葉にも、涙が出る思いでした。
 本当にここまでしてくれる幼稚園は、どこにも無いと思います。
感謝の一言です。
子供にとっても私にとっても、思い出に残る音楽会になりました。
本当にありがとうございました。

以上 お母さんからの感想(終)



 上記4点のお母さんの感想をお読みいただいて如何でしょうか?
お便りにもありましたように、安松幼稚園の子供達は、先生の真剣さが伝わって、何事にも一生懸命です。その元気さ・一生懸命さは、お母さん自身が“鳥肌がたつ”とおっしゃっている様に、一度ご自分の目でご覧頂かないと、想像・理解できないレベルだと思います。
 そして、まるで高校生が部活動で大切な公式戦に臨むかのように、行事前には自分自身から自主的に家でも練習しているようですし、また行事の1週間前頃からは、ある程度の緊張・プレッシャーがかかってくるようです。
 こういう状況こそ、当園の期待するものです。
一生懸命の練習→本番での力の出しっ切り→緊張やプレッシャーを乗り越える経験→達成感や喜び
 こういう経験を重ねることによって、物事を成し遂げる楽しさが分かってきますし、色々な物事に積極的に取り組んでいく精神を獲得していきます。そしてこの精神こそ、将来生きていく上での宝となることでしょう。
 当園の子供達の、本当にイキイキのびのびしている姿は、こういう経験を通して育まれたものであり、自分で汗をかいて体を動かし、自分の体を通しての経験でしか獲得できないし、身にはつかないものなのです。


小さい時にこそ、このような経験を積ませたいものです。