理事長エッセイ
先生の熱意と指導力が安松幼稚園の誇り
- ホーム
- 理事長エッセイ
教育とは発達段階に応じた負荷をかけること
卒園・進級の時期に当たり、教育の本来あるべき姿について、私の考えを述べてみます。
【Ⅰ】現在の教育の問題点
(この稿では幼児教育から義務教育に焦点を当てています)
安松幼稚園では毎年多くの教育実習生を受け入れていますが、ここ10年ばかり困った現象が起きています。「先生の役割は指導ではなくて、子供の支援である」という考えを吹き込まれた学生がほとんどなのです。また研究会などでも、支援という言葉が多く飛び交います。
昨今の日本の教育は、日教組と、その日教組の価値観に汚染された教育を受けて育った世代である文部科学省(旧文部省)役人の進める児童中心主義が主流となっています。そして、子供中心主義・児童中心主義が学校だけではなく、家庭・社会全体に蔓延しています。
例えば100m走において、「競争は子供の心を傷つけるので悪である」という愚かな考えから、ゴール10m手前で全員が手をつないでゴールするというわけです。
指導は押しつけであり子供の心を傷つける、子供の人格を歪めてしまうという考えです。そしてそれは結果として子供の気持ち第一、言い換えるとはれ物に触るように子供の機嫌をとりながらの教育となってしまいました。はたして、それを教育と呼べるのでしょうか?
私は教育には指導が不可欠だと考えますが、教育活動においては、
・楽しさの中にも凛としたものを
・凛としたものの中にも楽しさを と常々考えています。
しかしながら、全国のかなりの小・中学校において学級崩壊(学校崩壊)が起こり、そこまでいかなくても、ほとんどの学校では、物事を学ぶ際の凛とした姿勢が失われました。