理事長エッセイ
先生の熱意と指導力が安松幼稚園の誇り
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新年明けましておめでとうございます
―― 子供の教育は、年に数回の山登りで十分 ――
新年明けまして おめでとうございます。
昨年は、子供たちから多くの感動をもらいました。私たちが子供を育てるというより、反対に子供たちから生きるエネルギーをもらっているようです。
子供たちの健やかな成長を願うと共に、本年が皆様にとって、心豊かな年になりますよう念じています。
またこの新春1月13日(土)には、第4回目の唱歌・童謡コンサートを、泉の森ホールで開催します。チケットを購入されている方は、どうぞお楽しみに!!
さて、お正月には山に登り、“初日の出”を迎える方もおありだと思います。
新年にあたり、当園の行事である「お楽しみ鍛錬登山」について、思うままにまとめてみました。
当園では、年長児の卒園時の3月に約15Km、11月に主として卒園生対象に約20kmのお楽しみ鍛錬登山を実施し、今回で16回目となります。
私は「子供の教育は、年に数回の山登りで十分」と考えています。
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独立心・・・
山登りは、人に頼ることなく、自分の足で一歩ずつ登らなくてはなりません- ・
我慢する事・・・
途中で投げ出すわけにはいきません。しんどくても最後まで頑張ります- ・
危険予知能力を身につける・・・
細い尾根道、切り立った登攀路では、危険を事前に察知する能力が育ちます- ・
自然の美しさを肌で感じ、ゴミを捨てないことを学びます
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知らない人とも挨拶をします
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達成感や喜び・・・
頂上でのお弁当の美味しいこと、山に登った人だけが感じる事の出来る喜び・達成感です- ・
グループで登るときは、体力のない人にペースをあわせることから、優しさと気配りを学びます
如何でしょうか?
皆さん、また一緒に山登りをしましょう!!
楽しみにね!!
以下は、ちょっと詳しい情報
当園では、毎年3月の卒園式の翌日に、年長さん希望者を対象に、「お楽しみ鍛錬登山(約15Km)」を実施しています。毎年、約80-100名の年長さんと、山登りを経験してみたいという20名前後の保護者が参加します。
11月には、卒園生を対象に約20Kmのお楽しみ鍛錬登山を実施しますが、小学生(今までの最年長のO.B.参加者は、61歳の方です)を主として、約100名前後の参加があります。
登山隊は9パーティーに分かれ、1パーティー毎に一人の先生が8~9人の子供を受け持ちます。常にフリーの先生を4,5名 適当な間隔をあけて配置します。
特に年長児の登山においては、園児の精神力・体力・性格等を考慮しながら班分けを行いますが、班分け作業中の部屋全体はピリピリッとした緊張に包まれます。
実施においては、登りは保護者だけのパーティーを組み、子供と大人を分離して登ります。お昼ごはんと下りは、保護者は自分の子供のパーティーに入り一緒に行動します。
幼稚園の子供にはまだ無理だと思われる山登り(?)
現実は、大人の方がバテバテで、子供の体力と回復力には驚かされます。
私がこのコースに初めて出会ったのは、岸和田高校に勤めている約25年前のことです。その当時、岸和田高校では、1,2年生の鍛錬登山のコースとして利用していました。その後、大阪教育大学附属高等学校天王寺校舎に勤務した時も、遠足で何回か登りました。
山登りはとても楽しいし、教育的にも非常な意義があるので、幼稚園でも実施出来ないかなぁと常々考えていました。
そこで10年ほど前に、当時の先生方と5,6回の下見をして、ものすごい議論を重ねて、決行の決断をしました。
その実施には、かなりの緊張を伴います。が、今まで幸いに事故もなく、上に記した当初のねらい通りの目的を達成しています。
昼ごはん時の頂上においては、保護者はしっかりと休んでいますが、園児たちは飛び跳ねて遊び回っています。明らかに、疲労の回復の速さは、子供達に軍配が上がります。
このような山歩きを中学生になってから始めますと、かなりの生徒が「何でこんなしんどい事せんならんの?」という反応を示すと思います。
先生方には、グループ分けをはじめとして、その道中も多大な気苦労と体の負担をかけていますが、下山後には、園児・保護者・先生共に、大きな達成感を味わっています。
今後とも事故のないよう、細心の注意を払って、山歩きを続けたいと思っています。