理事長エッセイ

先生の熱意と指導力が安松幼稚園の誇り

令和5年3月16日
理事長 安井俊明
多くの保護者の感想です
  安松幼稚園の教育は  人としての根本  心の芯  を育ててくれる

 今年の冬は、小寒から二十四節気の最後である大寒にかけて、なかなかに厳しい寒さでした。すでに立春 雨水 啓蟄 と過ぎ、間もなく春分(お彼岸)を迎えます。
卒園・進級おめでとうございます。
 卒園・進級にあたり、安松幼稚園は何を目指しているかについて、保護者の感想3点を引用し触れたく思います。

A.先ずは2021年に入園され9月時点でのお便りです。

『☀文句なしの幼稚園。厳しいだけ、教育熱心なだけの幼稚園は数多くありますが、こちらの園のように、人間の根本的な教育指導をしてくれる園は、全国探しても少ないと思います。子供がびっくりするほど成長出来ます。おすすめです。
子供の可能性を最大限引き出してくれます。教育に熱心で体力作りにも熱心、先生が皆レベルが高いです。
☀どの先生もレベルが高い。1年目だろうと関係ないです。担任でない先生でも、子供の名前を憶えてくれています。私の顔を見て「〇〇さんのお母さん!」と、私の顔も覚えてくれています。もちろん担任でなくても。園に行くとたくさんの先生が話かけてくれ、子供の様子をたくさん教えてくれます。家族みたいな感じです。
安松幼稚園を選んだ理由は、これほどまでに子供の未来を考えてくれる園が他にはないからです。
☀フリーの先生の数が多く、園に入ると必ず誰かが話かけてきます。先生がみな私達の顔を覚えています。これが一番のセキュリティーだと思います。感染症対策も周りの風潮に流されず、きちんとした対策で安心できる。闇雲に中止中止ではなく、子供の未来を思い、何とか行事を実施の方向に日々考えてくれている』(以上)

 教育内容についての引用は省略しましたが、上の文には、安松幼稚園の目指すところが、記されています。
 安松幼稚園では、今後生きていく上で、人として大切な資質を養いたく思っています。
挨拶や善悪の区別ができる等は当然として、数点挙げてみましょう。

❶物事に積極的であり、失敗を恐れずに取り組んでいく姿勢

❷克己心(自分に打ち勝つ心)

❸感動する心

❹周りに対する優しさや感謝の心

❺各領域における児の可能性を最大限引き出す

上記の方が、安松を 人間の根本的な教育指導をしてくれる園と記されるには、これら❶~❺を頭に入れられてのことだと思います。
 それでは、これらを育てたいと口にするのは容易ですが、具体的にはどうすれば育ってくるのでしょうか。
 それは第一には、先生の人格が関わってきます。児たちにそういう資質を育ててやりたいという情熱すなわち炎が先生の心の中で熱く燃えているかどうかであります。それと共にそれらを伝える内容に関する専門性をどれほど深く先生が学んでいるかにかかってきます。すなわち上記❶~❺を育てるには、情熱深い専門性という2点を兼ね備えた先生が必要なのです。

B.次に、今年の文化発表会後に頂いた年長のお母さんからのお便りを紹介します。

『先ずは発表会の成功、おめでとうございます!
そして子供達に素晴らしい演技を指導して下さり、本当にありがとうございました。
 我が家にとって最後の発表会も、魂が震えるほどの感動を覚えました。
とくに演目が進むほどに、先生も子供たちも一切妥協のないガチンコの真剣勝負になってくるので、どんどん熱気と緊張感が高まってきます。
 先生方が、私の見えないところで、どれほど考え・悩み・試行錯誤されているかは、想像を絶するほどのご苦労だと思います。
そして子供達もまた、私の知らないところで、それに必死に食らいつき、吸収して、負荷を自分のエネルギー・強さに変えていく。
いつもお迎えに行くと、娘は平気な顔をしているけれど、きっと毎日全力を出し切った後の笑顔だったのだと思います。
 そんなみんな(先生と児たち)の汗と涙が詰まった演技の数々だと分かるので、私も息をするのも忘れるほどの緊張感で見届けさせていただきました。
娘は、いつも練習が楽しい!楽しい!と、言っていました。
満3歳で入園してから、本人は私が知るよりはるかに多くの心と身体にかかる負荷を乗り越えてきたのだと思います。
そして4年目、最後の集大成である発表会。
チーム全員での息のぴったり合った演技、目線・表情・魂 まさに背景の安松魂と記された書と一体になった魂の演技でした。
言葉では表しきれない、心が震えるほどの演技でした。
 娘に合った負荷をかけ、最大限まで力を引き出して下さった竹口先生、サポートして下さった全ての先生に、心から尊敬と感謝を申し上げます。
 行事が終わるごとに、いつも先生方から、〇〇ちゃんはまた一つ強くなりました!と言って頂きます。娘の今後の人生において財産となる経験をいつもさせて下さいます。
間違いなく、安松幼稚園でしかできない経験です。今更ですが、安松幼稚園にお世話になって本当に良かった。いつも本当にありがとうございます…』(以上)

 これら2通のお手紙から、児たちの今後の人生にとって必要な❶~❺が、専門性を持つ情熱ある先生と児たちの触れ合いの中で養われるということがお分かりいただければ、とても嬉しいです。
 そして先生方の情熱や熱い心は、先生方がもともとお持ちの資質を源として、理事長や園長そして先輩の先生との触れ合いの中でさらに大きく燃えてくるように思われます。そして各領域(言語・歌唱・絵画・運動など)における専門性は、日常の保育後の会議での学び また研究授業を通しての切磋琢磨から育ってきます。
 こういう情熱ある先生が専門性をつけていく過程で人間性も磨かれ、一人前の先生に育っていきます。そして先生の熱い想いに子供達が応え、❶~❺の資質が開発されていくのです。

C.最後に、昨年卒園されたお父さんのお手紙で締めくくりたいと思います。

 『長男が芽生えさんとして入園してから次男が卒園するまで六年間。
雑誌『致知』に載っていた安井先生の記事を読み、こんな素敵な幼稚園が家から通える範囲にあることに我が家の幸運を感じたのが、昨日の事のようです。
 安松幼稚園には子供の成長を通して、私も妻も大いに成長させてもらえました。また同時に、節目節目で力をもらえました。今振り返り、安松幼稚園と出会えたことは、本当にラッキーだったし、奇跡であったと感じています。
 先日の運動会、いつもながらにとても感動させてもらいました。またコロナ禍においてもあのクオリティを出せるというのは、さすが安松幼稚園だなと思いました。
次男の安松幼稚園での最後の運動会になりますが、彼が持っている力を存分に引き出して頂いた事に感謝の気持ちでいっぱいです。
 今回の運動会で特に印象に残っているのが跳び箱です。八段挑戦の際に一度失敗したのですが、先生方みなさんの 必ず跳べる 大丈夫だ という応援に、私の中で自然と「あ~大丈夫だな」という安心感が湧き上がってきました。これは息子も同じだったと思います。
 練習の段階から、さらには日々の先生方が子供達に接する中で本気で指導して下さっているからこそ、あの緊張を吹き飛ばし、彼を自分は跳べるという気持ちにさせ二回目のチャレンジでの成功につながったと思います。
 今回の経験は、失敗しても打ち勝つことのできる自己肯定感を、確実に彼の心の中に醸成してくれることと思います。
 来年からは息子も小学生になり、安松幼稚園での運動会もこれが最後かと思うと、寂しい気持ちになります。しかしこんなに素晴らしい運動会を見せてもらえた幸運を、今はしっかりと味わいたいと思っています。
 安井先生が最後に、後藤静香氏の『全力』という詩をご紹介くださいました。まさに安松の運動会は、この詩が与えてくれる世界そのものだったように思います。

幼稚園の運動会
見ていると涙が出てくる
全力は美である
ちからいっぱいの現れは
なんでも人を引きつける

 子供達の全力、先生方の全力が折り重なったところに、日常にはない次元を超えた世界が安松幼稚園の運動会にはあったように思います。
素晴らしい感動の場を有り難うございました。』(以上)

 これらA,B,Cのお手紙には、安松においては人としての根本の育ち、すなわち上記❶~❺の項目の育ちが述べられています。また保護者が多く参加頂いたこの2月22日の大掃除の後のフリートークでは、「安松の教育で、子供の人としての基礎を育ててもらえた。これは安松でしかできないこと」「安松で培った資質は、小中学校などへ進んでも必ず体に染みついているので安心できる」また年長から転入されてきた児のお父さんが「安松においては、心の芯を創ってもらえた」と謝辞を述べられました。多くの方が園の目指すところを受け止めて下さっていることこそ、私たちの喜びでありエネルギーの源となります。
皆さんのご多幸を念じ申し上げます。